新しい患者について伝えるべき項目
新しく入院する患者がきた際に伝えるべき項目を紹介します。これから治療やケアをしていく上で必須の項目です。情報が点在してまとまっていないケースも多いので、項目ごとに整理しておくことが大切です。
基本情報
まずは氏名や年齢、性別などの情報です。同じ病棟に同じ苗字の患者がいることも珍しくありません。患者の間違いを防ぐためにもしっかり確認しておきましょう。それと併せて、病名と主訴を簡潔にまとめてください。
移送区分
患者の移送区分についても把握しておかなければなりません。災害時避難誘導の際などに用いられます。状態によっては担送に介助者が2名以上必要になることもあります。護送は1名で可能、独歩は誘導があれば自力で避難可能など、可能な限り詳細に記してください。
アレルギーの有無
アレルギーの有無は病院食を提供する際に必須の項目です。また、食事だけでなく薬によるアレルギーの有無も確認しておきましょう。特に注意すべきなのが抗生剤などを使用するケースです。副作用に注意して観察していかなければなりません。入院中に追加で検査をする際に使用する薬にアレルギー反応を示す可能性もあります。アレルギーがある場合は、すぐに分かるように赤字で記すなどの工夫が必要です。
既往歴や現病歴
入院する理由となった病気だけでなく、これまでの既往歴についても確認してください。その際は、発症時期と疾患の種類について詳細に記録しましょう。がんや脳出血など、大きな病気や手術の経過がある場合は後遺症のリスクも考慮しなければなりません。
併せて、現病歴も確認します。どういった症状や経緯で入院に至ったのかを記してください。受診して入院したのか、倒れて緊急搬送されたのかなど、入院までの経緯をまとめます。新しい患者の場合、入院時の一般状態や検査データを把握しておく必要があります。その際は現病歴に関わる部分を抜粋して情報を集めてください。今後、経過を観察する際の病状把握の指標として役立ちます。
インフォームドコンセントや医師の指示
新しい患者は入院時に医師から入院の理由や今後の治療方針について説明を受けています。この内容についてもしっかり共有しておきましょう。外来の看護師から受け入れを行う際に必要な情報を聞いてください。
また、入院中の治療は医師の指示を基に行われます。診療補助を行う看護師にとって必須の情報なので、指示内容を必ず記録し、変更などがあった際は忘れずに申し送りをしてください。安静度や食事内容、特殊指示などをもチェックしましょう。